神々しい、宇宙的、とでも形容するしか無いような音楽がある。
例えば、バッハのシャコンヌ、特にあの、突如D-durになった後の分散和音。モーツァルトのジュピター、シューベルトのピアノソナタ21番、ベートーヴェンのワルトシュタイン...。
そこには、人知を越え、さらには普遍性とかいうことさえも越えてしまうような何かがある。
人間ってすごい。世界は美しい。どんなにつらいことがあっても、これらの音楽があるだけで、この世に生を受けたことに感謝する気持ちになる。
地動説、万有引力、相対性理論など、いかなるすばらしい科学史上の功績も、ガリレオ、ニュートン、アインシュタインがこの世に生まれなかったとしても、きっと誰かが発見していただろう。しかし、シューベルトの音楽はシューベルトがいなかったら、存在しなかった。
だから、一人の人間が一生のうちになし得ること、という尺度で考えたら、芸術家が一番すごいのではないか。
で、何が言いたいか、というと、何でも市場原理に絡めとって芸術を消費の対象にする風潮はけしからん、ということでもなく(多少はあるかもしれないが)、保護してほしいということでもなく、どうせ生きるのならアーティスティックに生きよう、ということなんです。
アーティスティックに生きよう。
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